新築購入の住宅ローン
Housing loan
新築や物件を購入する際、多くの方はこの住宅ローンを使用して購入することが多いです。今までローンを組んだことがない方や、新築購入という高額なローンの借り入れに不安を感じる方のために、ここでは住宅ローンに関するお悩みを一括で解消できるような情報をお届け!少しでも不安を解消しましょう。
目次
新築購入時におけるローンについて
住宅ローンって?
購入物件にかかる金額を金融機関から貸してもらう制度
住宅ローンとは、建物を購入するためにかかる金額を金融機関から貸してもらう制度のことを言います。建物を購入しようと検討する際、販売価格はとても大きな金額となります。何千万円といった物件価格が基準の中で、全てを現金一括でお支払いができる人は人口の何パーセントしかいません。そういった新築や建物購入をもっと誰でも行いやすくするために金融機関から住宅ローンとして購入金額を一時的に賄ってもらうのです。そうすることでその購入した建物を自分所有の物件にすることが出来ます。住宅ローンを契約した場合は、その総額に対しての毎月の返済額を、住宅ローンを借りた金融機関へ毎月返済していくことになります。住宅購入の場合はもともとの借り入れ金額が大きいため、数年で返済完了といったような短いスパンのローンではなく、20年~30年の長い期間で返済を行っていくことになります。この返済期間や毎月の返済額は、金融機関に住宅ローンを契約する際の事前審査の段階で個別に審査され決定されるものです。
□住宅ローンは中古でも新築でも土地でも可
住宅ローンは建物を購入する場合であれば適用されます。そのためその建物が新築であれども中古物件であれども借り入れは可能です。また、建物を建てるための土地に対しても住宅ローンを組むことが出来ます。ただし、土地購入に対して住宅ローンを使用してしまうと住宅ローン以外の融資を利用することになったり、建物を建てた後に始まる正式な住宅ローンの方で本来受けられる控除が受けられなくなってしまう可能性があるため、できるだけローンを使用した土地のみの先行購入は控えたほうがいいでしょう。また、この住宅ローンは購入時だけではなく、リフォームや増築を行う際も住宅ローンとして借りることが出来ます。ただし、すでに住宅ローンを使用しているうえで新しく住宅ローンを組むという事はできないので、住宅ローン借り換えといわれる審査方法が必要となります。
□借りられる金額は人それぞれ
住宅ローンを借りる際、金融機関に対して自身がどのくらいの返済能力を持っているかという点を客観的に審査してもらうことで貸してもらえる金額が決まります。そのため、借りられる金額は人それぞれになります。つまり、購入したい物件が3,000万円だったとして、その建物代金全額を住宅ローンで借りることが出来る人もいれば、3,000万円のうち一部のみしか貸付してもらえない方もいますし、場合によっては3,000万円の物件購入に対して発生する諸費用までも住宅ローン内で借りられるケースもあるのです。どのくらいの貸付を行ってもらえるかという審査は金融機関ごとに異なります。どこの金融機関で住宅ローンを組むかという点で、返済にかかる負担や貸付条件面から選ぶこともでき、場合によっては自己資金を一切準備できなくとも住宅購入をすることができるという事ですね。
新築購入のローン借り入れ先について
住宅ローンはどこから借りるの?
銀行などから借りる【民間ローン】
今住宅ローンを借りるといえば、この民間ローンで借り入れを行うケースがほとんどの割合を占めます。都市銀行や地方銀行をはじめとし、保険会社やネットバンキングなどの民間機関でも取り扱っています。
□提携ローン
『金融機関と不動産会社』もしくは『金融機関とローン申込人の勤務先』が提携して施される住宅ローンのことを言います。提携されている金融機関から住宅ローンの借り入れを行うため、一般的な融資よりも優遇されているメリットがありますが、借入先を選べないというデメリットもあります。
□非提携ローン
提携ローン以外の住宅ローンのことを言います。不動産会社・住宅メーカーからオススメされる金融機関以外で住宅ローンを組む場合は非提携ローンに当たるケースが多いでしょう。また、借り換えになる際も非提携ローンになるケースが一般的です。
適切な住宅ローン金額を把握する方法
いくら借りても大丈夫?
『住宅ローンを借りたい!』でも、いくらまでなら無理なくご自身の収入状況で返済ができるのでしょうか。一般的に、収入の5~7倍までであるといいとされている住宅ローンですが、人生を左右するほどの大きなお買い物です。個別にできるだけ詳細を知っておきたいですよね。住宅ローンのシュミレーション方法について解説いたします。
時にはペアローンもおすすめ!
住宅ローン審査で思うほど借入金額が出ない場合や、返済金額に不安があるならペアローンという選択肢もあります。ペアローンとは、同じ物件に対して2人がそれぞれ契約者として住宅ローンを申し込むことを言います。2人ともが審査基準に満たしていないといけませんが、単身名義で申請を行う場合よりも住宅ローンとして借りられる金額を多くすることが出来ます。
住宅ローンを借りる際の金利について
金利の種類
『金利』とは借り手が貸し手に払う利息のこと
そもそも、住宅ローンにおける金利とは、借り手が貸し手に対して支払う利息のことを言います。利息とは、お金を貸し借りするにあたって、貸した人への対価として一定の金額を上乗せし返済することです。そういった利息を設けることで、このようなお金の貸し借りが成り立っています。ただ単に言われた金額を貸しただけでは、貸し手になんのメリットも生まれません。そのため、こういった貸し手にもメリットがあり、お金に困っている借り手も一時的に必要な金額を貸してもらえるため利息が上乗せされたとしても借りるメリットがあるのです。住宅ローンにおける金利は、いわば利息というわけです。
変動金利は市場の金利状況によって変動するもの
反対に変動金利は、日本の金利市場に伴い半年ごとに金融機関がその金利をあるべき適正数値に変動させることが出来るものです。住宅ローンを契約する際、固定金利にするか変動金利にするかは契約する側(返済する側)が決められます。そうすると、固定金利よりも今は変動金利の方が安い金利で提示されることが一般的のため、変動金利を選ぶ人が多くいます。金利を考える上で『どちらの方がいい』という事を説明するのはとても難しく、変動金利のメリットでは、住宅ローンの返済期間中、日本の金利市場が高騰せず、ましてや契約時よりも下落していた場合、金利として金融機関に支払う費用が最小限に抑えられたという結果につながります。ただし反対に住宅ローン返済中に金利が高騰してしまった場合、固定金利であれば契約時以上の金利になろうが返済金額の変動はありませんが、変動金利の場合は半年ごとに適正金利に更新されてしまうので、結論返済にかかった金利が変動金利で組んだ場合の方が高くなってしまうケースもあるのです。こういった市場は読めないため、どちらがいいかを見極めるのはとても重要です。
金利を考えるなら繰り上げ返済も。
金利を考える上で重要なのは、『固定・変動どちらがいいか』という視点も大切ですが、そもそも『金利がかかっている金額を最小限に抑える』という考え方も重要です。金利はただの利息です。いうなれば、現金一括で購入する場合の金額よりも住宅ローンで返済する総額の方が最終的に多く支払っていることになります。そのため、一番無駄な費用を削減するという点で考えるのであれば、住宅ローンをできるだけ早く返済し、金利として払わなければならなかった費用を削減させるべきです。手元にまとまった金額が準備できるようであれば、住宅ローンの繰り上げ返済を行う事でこういった金利を削減できます。ただし、繰り上げ返済は住宅ローン控除期間中に行わない方が良かったり、契約特約条件によっては必ずしも早く返済を行ったほうがいいというわけではない可能性もあるので、その都度住宅ローンをかりた金融機関に相談を行うといいでしょう。
また、固定金利・変動金利で想定しきれない金利の変動に不安を抱くのであれば、固定金利特約という条件のついた住宅ローン契約を行ったり、変動金利から状況を見つつ固定金利へと変更することもできます。固定金利特約という契約の場合、ある一定の期間に対し固定金利で返済を行うという契約で、その期間以降はまた同様に新しい市場の金利で固定金利で進めていくのか、変動金利に変更するのかを見直すことが出来るものです。また変動金利で住宅ローンを組んだ際、日本の金利市場が高騰して、このまま変動金利でいることに不都合しかなくなってしまったならば、その段階で固定金利へと変更することも可能です。(この場合、住宅ローンを組んだ当初の固定金利ではなく、切り替えを行うタイミングの固定金利へと変更になります。)金利が上がり続けてしまいそうな状況だと判断した場は、このように固定金利へ変更してしまえばいいのです。
まずは住宅ローンを借りる金融機関の意見を聞き、自身たちがどう考えるかをまとめてみましょう。
新築購入時の住宅ローン手続き
住宅ローン手続きの流れ
『この物件を買いたい!』そう思ったら、住宅ローンの手続きへと進みます。
①住宅ローンを借りる金融機関を決める
②金融機関へ審査を依頼する
【借り入れ本人の要件】
年齢 |
審査申し込みを行う際の年齢。20歳以上から65歳くらいまで。完済時に80歳を超えると審査が通りにくい |
勤務状況 | 勤務形態が正社員だと通りやすい。勤続年数も大切。 |
年収 | 200万~300万円程度の年収が必要。この年収に応じて借入金額を判断されている。 |
購入物件情報 | 立地や建物条件 |
いくら借りたいか |
物件購入費用満額なのか、準備できない一部のみなのか、諸費用込みの金額なのか。 |
融資期間 |
最長35年、完済時に80歳を超えない前提で記載。 |
返済方法 |
ボーナス払いをするのかどうかなど。 |
③審査結果を確認
審査が通ったら、条件の通りに契約を進めていきます。本人の要件で提示した内容と、貸付可能条件が違う場合はそれでも問題ないかを含めて相談する必要があります。もし仮に条件が合わなかったり審査が通らなかった場合は違う金融機関へ再度審査を行う事もあります。
④住宅ローン締結
住宅ローンを借りるときの注意点
何に注意が必要?
収入に対しての返済額が多すぎないか
住宅ローンを組むときに重要なのは、その毎月の返済額がご自身の収入に対して大きすぎないかどうかという点です。一般的に無理のないローンの返済金額とは、年収の25%~35%以内であることが理想とされています。その点、購入したい物件の金額が高く住宅ローンで借りる金額が多くなればなるほど、返済額も高くなっていきます。住宅は購入したら終わりではありません。そこで不都合なく生活を行っていくわけですし、一軒家ともなれば数年に一度なにかしらのメンテナンスが必要なのです。10年に一度は外壁や屋根の塗装を行いなおす必要がありますし、トイレやお風呂が壊れたら修理するためにお金が必要です。そういった突発的に発生するまとまった費用が必要だという点も念頭に、本当無理のない返済額なのかどうかを冷静に見極めましょう。